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禅語の中に「啐啄同時」という言葉があります。今まさに生まれようとする雛が卵の内側から殻をつつくのを「啐」、外側から親鳥がつつくのを「啄」と云い、それが同時であってはじめて殻が破れ雛が生まれるという意味です。 まさに子育てにおいても、子どもが「やりたい」「知りたい」「考えたい」と好奇心を持った時、その時を親が知り手助けすることで能力を導き出すことができるのですね。 子が何に興味を持ち、心を動かしているのか、親は日々の生活の中で共有できることが大切です。
「ハイジ」の物語は大人になった親が読む、一服の清涼剤です。 アルプスの峰々の、お日様にキラキラ光る雪にうっとりし、高原の花々の色や香りを楽しみ、おじいさんの山仕事に目を見張り、はだしで山羊を追いかけ、ペーターと遊びまわる。まさしく、このハイジの五感を働かせて、伸び伸びと遊びまわる姿は、生きる力そのものです。今の子ども達に欠けているものの、最たるものかもしれません。
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今、子育ては親達にとり、何か苦しい義務のようにとられがちです。「・・・せねばならない。」「・・・こうあらねば」etc.etc. どうぞ、ゆったりと子どもと共に楽しみ遊び、その成長を見守る存在でいらしてください。 子育ては長距離です。あちらの景色、こちらの景色を眺めつつ、幸福な時を持ちましょう。 |
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